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2025-09-23 07:05:00
本態性振戦は本場中国の病院の鍼で治るか?
本態性振戦(Essential Tremor, ET)は、中国でも多くの鍼灸病院や中医薬大学の付属医院で研究や臨床が行われています。
🔹中国鍼灸の立場
中医学的な解釈
本態性振戦は「震顫(しんせん)」や「顫証」と呼ばれ、主に
肝風内動(ストレスや緊張 → 肝の気が上逆し振戦)
気血不足(加齢や体力低下 → 脳・筋肉に栄養不足)
腎精不足(先天的・長年の消耗 → 神経系の弱り)
などに分類されます。
治療の方向性
① 肝風を鎮める
② 気血を補う
③ 腎精を補強する
🔹鍼灸の臨床研究(中国での報告)
一定の改善例は多く報告されています。
鍼灸で手の震えが軽減した、緊張時の振戦が弱まった、日常生活の支障が減った、というデータあり。
よく使われる経穴:合谷、内関、風池、百会、太冲、足三里、三陰交 など。
電気鍼や頭皮鍼(運動区、震顫区への刺激)を併用する病院も多いです。
ただし 「完治」ではなく症状の軽減・進行抑制が中心。
長期にわたり継続治療することで効果が維持されるケースが多いです。
🔹現代医学との比較
西洋医学では β遮断薬(プロpranolol)や抗てんかん薬(primidone)などが使われますが、効果が不十分な場合も多いです。
鍼灸は副作用が少なく、補助療法として試みる価値はあります。
🔹まとめ
中国の鍼灸病院で治療すれば、症状の軽減や生活の質の改善が期待できる
ただし 根本的に完治させるのは難しい(西洋医学でも同じ)
薬物療法と鍼灸・生活改善を組み合わせるのが現実的